安藤スポーツ・食文化振興財団について

活動理念 〜創設者の思い〜

食とスポーツは健康を支える両輪である

日清食品の創業者である安藤百福は、戦後の貧しい時代に食べるものがなく飢えに苦しむ人々の姿を見て、「食こそが人間が生きていく上で、いちばん大切なものである」と確信し、1958年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明し、その後も世界初のカップめん「カップヌードル」を発明するなど、世界の食文化に革新をもたらしました。

しかし、経済的に豊かになり食も満たされる一方で、青少年の非行が大きな社会問題となっていることに胸を痛めた安藤百福は、子どもたちの健全な心身の育成のためには、スポーツによって溢れるエネルギーを発散させるべきであると考え、日清食品が創業25周年を迎えた1983年に、私財を提供して安藤スポーツ・食文化振興財団を設立しました。

以来、安藤財団では、創設者の思いである「食とスポーツは健康を支える両輪である」を理念として、子どもたちの健全な心身の育成のためのスポーツ振興事業と食文化の向上に貢献する事業に取り組んでまいりました。

安藤百福は2007年1月に96歳で永眠いたしましたが、これからもその思いを継承し活動を続けてまいります。

公益財団法人
安藤スポーツ・食文化振興財団創設者 安藤 百福

理事長挨拶

子どもたちの健全な心身の育成と食文化の発展のために

子どもたちの健全な心身の育成と、食文化の発展――。この2つに寄与することが、日清食品の創業者・安藤百福の願いであり、安藤スポーツ・食文化振興財団の目的です。そのために、当財団は「スポーツ支援」「自然体験活動」「食文化振興」「発明記念館の運営」の4つを柱とする公益事業に取り組んできました。
「スポーツ支援」では、第1回大会から支援を続ける「全国小学生陸上競技交流大会」が昨年度に第40回の節目を迎えました。アスリートの聖地「国立競技場」で全国大会を開催し、子どもたちの思い出に残る大会となりました。また「食文化振興」では、新しい食の創造・開発を奨励する「食創会」の表彰事業が今年度で第30回目となります。ここ数年、「安藤百福賞」において素晴らしい大賞受賞者が生まれており、世界の食に貢献していくことが大いに期待できます。
こうした長年にわたる取り組みは、「食とスポーツは健康を支える両輪である」という基本理念を設立当初から今日に至るまで大切に承継してきたことを示しています。ただし、意義ある活動を継続することだけが当財団の役割ではありません。時代とともに変わっていく社会の要請に応えることも重要な使命であり、近年では食とスポーツに関連する新たな取り組みを開始しています。
その一つが、「スポーツ支援」における指導者育成です。昨今、中学校の部活動の地域移行が社会課題になっています。今年度は各競技団体と連携し、大阪市や横浜市において指導者育成の支援を行う予定です。また、2022年に「食分野における主観的ウェルビーイング指標開発」調査研究事業を開始しました。2025年1月には第2回調査レポート「Nourishing Wellbeing」を公表し、「食」と「ウェルビーイング」の間にある強い関係性を改めて明らかにしました。これらの活動を通じて、「ウェルビーイング」の向上につながる「食」のあり方を探究していきます。
子どもたちの健全な心身の育成と食文化の発展に寄与すべく、当財団は今後も努力してまいります。引き続き格別のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

公益財団法人
安藤スポーツ・食文化振興財団理事長 安藤 宏基

財団概要

名称 公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団(ANDO FOUNDATION)
所在地 〒563-0041 大阪府池田市満寿美町8-25
設立 1983年3月25日 (2012年4月1日 公益財団法人に移行)
基本財産 日清食品ホールディングス(株)株式2370万株及び現金5億5千万円
目的 「食とスポーツは健康を支える両輪である」という理念のもと、国民特に青少年のスポーツ振興を支援し、また食品科学の発展や発明心の涵養、食育を促進させる事業を行い、もって心身ともに健全な青少年の育成と食文化の向上に寄与することを目的とする。
事業 ● 青少年に対するスポーツの指導及び普及
● 青少年のためのスポーツの指導者育成及び施設の運営
● 優秀な学生又は生徒に対する奨学金の給与
● 海外からの留学生に対する奨学金の給与
● 青少年の体力向上に関する調査研究及びその成果の公表
● 国民の健康に資する食品科学の研究及び開発等の表彰、支援等
● 食文化の向上に資する指標開発及び調査研究並びにその支援
● 発明心の涵養、食育の促進及び食文化の振興発展に関する展示施設の運営
● その他この法人の目的を達成するために必要な事業